雄勝硯生産販売協同組合について
組合概要
昭和59年6月雄勝硯生産販売協同組合を設立、翌年5月通商産業大臣(現:経済産業大臣)より伝統的工芸品指定を受け、以来、振興計画を策定し後継者育成事業・需要開拓事業・意匠開発事業・原材料調査事業など各種に事業に取り組み、産地の知名度の向上並びに従事者の技術向上及び商品認知度の拡大を図ってまいりましたが、平成23年3月11日に発生した東日本大震災による大津波で未曽有の被害を受け硯産地として壊滅的な被害を受けました。
全国から延べ6,500人以上のボランティアの皆さんに流失した原材料・硯・石工芸品の回収作業のご支援を戴き、10月には仮設工場を設置、11月初旬には仮設店舗並びに仮設事務所を開設し、平成24年4月には震災後初めて採石が行われ伊勢神宮より依頼を受けた硯を生産するなど全国の硯生産量の9割を誇る産地として少しずつ震災前の硯産地に近づけられるよう努めています。
また、平成26年6月1日には震災後最大の念願であった、仮設工房が中小企業基盤整備機構様のご支援を戴き開所することができ、石巻市以外に避難生活をしている組合員が独自の作業スペースの確保ができ、産地内での作業従事が再開出来ました。
更には、全国弁理士会様をはじめ経済産業省・宮城県等各関係機関のご支援を戴き宮城県内の工芸品産地として初めて、平成26年12月19日に特許庁より地域団体商標に登録されました。
事業内容
雄勝硯生産販売協同組合は、雄勝硯、雄勝石スレート、雄勝石皿・雄勝工芸品などを生産・販売しています。
雄勝の硯は応永の昔より名硯として賞美され、以来600年の歴史と伝統が受け継がれています。
- 雄勝硯、雄勝石スレート、雄勝石皿、雄勝工芸品などを生産・販売
- 雄勝石スレート、玄昌石を活用した商品開発
- 雄勝硯の技術の伝承
理事長挨拶
皆様へ。
東日本大震災により被災を受けた雄勝硯ですが、皆様の多大なるご支援を頂き、現在まで歩みを進められました。誠にありがとうございます。
被災から11年もの月日が流れましたが、未だ雄勝町は復興に向かっての工事が進められております。そんな中、2020年の5月に新たな「雄勝硯伝統産業会館」がオープン致しました。雄勝硯の伝統と技術を守り、後世に伝えていく新たな拠点として、今後も雄勝石産業のさらなる発展と振興を目指し取り組んでまいります。
震災後、産地支援の一環として、自分だけの”オンリーワン”な硯製作事業「my硯」製作や、震災復興支援とし東北みやぎ復興マラソンでの「完走メダル」の製作などに取り組んでまいりましたが、引き続き全国の皆様へ雄勝石の魅力を発信していけるよう、様々な事業を展開を目指しております。
また2021年の3月30日に、雄勝町に「道の駅 硯上の里おがつ」が誕生しました。雄勝町のたくさんの魅力に溢れておりますので、県内外から多くの皆様にお越しいただけるよう、 組合員一同心よりお待ちしております。
雄勝硯生産販売協同組合
沖 津 俊 一
組合の歴史・沿革
1984年 | 雄勝硯生産販売協同組合設立 | |
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1985年 | 通商産業大臣(現 経済産業大臣)より伝統的工芸品の指定を受ける | |
1986年 | 伝統的工芸品第一次振興事業計画書〈8ヶ年〉策定 | |
1987年 | 伝統的工芸品第一次振興事業計画書によりメニュー事業実施 | |
後継者育成事業・従事者研修事業・意匠開発事業・需要開拓事業・原材料確保に伴う埋蔵量調査・技術・技法資料収集事業等 | ||
デザインパイロット事業(石工芸品デザイン開発) | ||
1988年 | 地域資源等活用型起業化事業(イタリア在住 デザイナー指導工芸品開発) | |
1989年 | 地域資源等活用型起業化事業(各素材を融合したデザイン・商品開発) | |
1990年 | 伝統的工芸品第一次振興事業計画書によりメニュー事業実施(1992年まで) | |
1993年 | 伝統的工芸品第二次振興事業計画書〈5ヶ年〉策定 | |
1994年 | 伝統的工芸品第二次振興事業計画書によりメニュー事業実施(1998年まで) | |
1998年 | 雄勝硯伝統産業会館管理業務受託(2000年まで) | |
2000年 | 伝統的工芸品第三次振興事業計画書〈5ヶ年〉策定 | |
2001年 | 伝統的工芸品第三次振興事業計画書によりメニュー事業実施(2006年まで) | |
2008年 | 石巻市より雄勝硯伝統産業会館指定管理者受諾(2011年まで) | |
2011年 | 3.11発生 東日本大震災の大津波により壊滅的に被災 | |
2011年 | 11.19 | 旧雄勝総合所敷地(おがつ店こ屋街)仮設事務所・仮設店舗開設 |
2012年 | 4.25 | 採石山連絡道路の復旧により、震災後初の採石作業を再開 |
2013年 | 東北工業大学と共同による、三井物産環境基金活動助成の採択 | |
2014年 | 6.1 | 中小企業基盤整備機構の支援により、仮設工房完成式典を行う |
9.30 | 日本弁理士会より震災復興支援により、地域団体商標登録申請書提出 | |
12.19 | 特許庁長官より商標登録書の交付 | |
2015年 | 雄勝硯復興支援事業 my硯運動立ち上げ | |
8.22 | 第69回全国造形教育研究大会における実験教育としてmy硯製作体験を実施(仙台市立南材木町小学校) | |
2016年 | 2.23 | 京都マラソン開催に伴いエントリー者対象にmy硯製作体験を実施 |
6.3 | 釜谷大須雄勝線道路災害復旧事業のため上雄勝地内 新仮設工房へ引っ越し | |
7.9 | 硯組合仮設工房にて一般を対象に初のmy硯製作を実施 | |
7.23 | 仙台市立南材木町小学校にてmy硯製作を実施 | |
9.20~21 | 第19回文房四宝まつり 広島県熊野町にて開催 | |
10.17 | 仙台市 少林山 保春院(伊達政宗公 御母堂の菩提寺)にてmy硯製作を実施 | |
2017年 | 1.14 | 仙台市 東北大学病院 入院小児へmy硯製作体験を実施 |
2.19 | 京都マラソン開催に伴いエントリー者対象にmy硯製作体験を実施 | |
3.4 | 仙台市 少林山 保春院にてmy硯製作を実施 | |
3.19 | 東京都 浅草神社にてmy硯製作を実施 | |
4.22 | 愛知県みよし市(愛知県トラック協会)にてmy硯製作を実施 | |
5.10 | 東北みやぎ復興マラソン完走者メダル製作開始 | |
7.29 | 仙台市 秋保神社にてmy硯製作を実施 | |
10.1 | 東北みやぎ復興マラソンテナント開設 | |
10.13 | 雄勝ガラス開発事業開始 | |
11.3 | 仙台市 少林山 保春院にてmy硯製作を実施 | |
2018年 | 2.18 | 京都マラソン開催に伴いエントリー者対象にmy硯製作体験を実施 |
仙台ロータリークラブより宮城県内小中学校実施のmy硯製作参加費支援 | ||
東北みやぎ復興マラソン完走者メダル製作開始 | ||
10.14 | 東北みやぎ復興マラソンテナント開設 | |
10.27~28 | 第20回文房四宝まつり 鳥取県鳥取市にて開催 | |
11.19 | 仙台市立泉松陵小学校my硯製作体験を実施 | |
11.28 | 柴田町立柴田小学校my硯製作体験を実施 | |
仙台市立生出中学校my硯製作体験を実施 | ||
2019年 | 1.24 | 石巻市立門脇中学校my硯製作体験を実施 |
2.18 | 石巻市立河南西中学校my硯製作体験を実施 | |
4.1 | 新卒者2名採用 | |
東北みやぎ復興マラソン完走者メダル製作開始(台風により大会中止 フルマラソンエントリー者へメダルの配布) | ||
6.21 | 仙台市適応支援センターmy硯製作体験を実施 | |
10.18 | 仙台市立錦ヶ丘中学校my硯製作体験を実施 | |
11.29 | 石巻市立雄勝中学校my硯製作体験を実施 | |
2020年 | 1.20 | 石巻市立湊小学校my硯製作体験を実施 |
2.15~16 | 京都マラソン開催に伴いエントリー者対象にmy硯製作体験を実施 | |
3.26 | 新雄勝伝統産業会館完成 | |
3.29 | 硯組合仮設事務所より新雄勝伝統産業会館へ事務所移転 | |
5.21 | 新雄勝伝統産業会館 開館(コロナウイルス感染予防のため販売ギャラリーのみオープン) |
組合員名簿
令和4年7月31日 現在
事業所名 | 代表者 | 業種 |
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沖津製硯部 | 沖津俊一 | 製造販売卸 |
(株)春日 | 春日常貴 | 製造販売卸 |
やなせ留山堂 | 簗瀬隆夫 | 製造販売卸 |
山音商店 | 山下三和子 | 製造販売卸 |
開和堂硯舗 | 山崎勝 | 製造販売 |
阿部英一硯店 | 阿部 英一 | 製造販売 |
木村 満 | 製造販売 |
硯産業従業者 25名